ビジネスメールで敬語を使うときの注意点

ビジネスメール

文字で残ってしまう

海外の方が日本語を見ると、最も難しいのは敬語であるといわれます。
敬語という言葉が存在しない国もあるほどで、表現が豊かな代わりに、日本人でも簡単に使いこなせなかったりするものです。
だからといって、私は敬語が使えませんと宣言するわけにもいかないでしょう。
特に転職を考えているときには、これも評価の対象になることを忘れてはいけません。

敬語ということでは、話しているとき以上に気を付けなければいけないのが、メールでの使用です。
文字として明確に残ってしまいますので、間違えたでは済まなくなります。
すべてを完ぺきにすることは難しいものですので、メールで使うような言葉は、確実に押さえておく必要があるでしょう。

フレーズとして覚えてしまう

ビジネスとしてメールを考えた場合、報告や情報提供の場合が多く、面接ということではお礼や謝罪となってくるでしょう。
こうした要件を相手に伝えるということを考えていかなければいけません。

基本的として、謙譲語と丁寧語を組み合わせて使います。
理想形としてとらえておくことが重要で、「~します」なら、丁寧語で「~いたします」となるでしょう。
「見ました」は、謙譲語で「拝見しました」にすると相手を建てることができるのです。
「知っている」と使うことはないはずですが、「知っております」ではなく、「存じております」と言い換えるぐらいはできて当然とみなされます。

文章としても、できるだけ簡単なものにし、伝えやすくすることがポイントになってきますので、フレーズをある程度決めてしまうのもいいでしょう。
「~ご確認のほど、お願いいたします」といった言葉は定型文といっていい形です。
尊敬語の「かしこまりました」も使いやすい言葉でしょう。
簡単な言葉でも、うまく組み合わせれば間違いは少なくなります。

丁寧なようで実は間違っている間違い経度

怖いのは、丁寧に敬語を使っているつもりになってしまうことです。
間違い敬語などと呼ばれますが、慣用的に使っていて気がつかないことも多いでしょう。

たとえば、指示や連絡に対する「了解しました」という言葉がありますが、これは身近な存在であれば了解いたしましたでも問題はありません。
しかし、敬語として考えれば、「承知いたしました」、あるいは「かしこまりました」になります。
ただし、かなり固い言葉になるため、状況を見て考えなければいけません。

似たような言葉で、「しばらくお待ちください」があります。
丁寧に話しているようで、いつまでかかるのかもさっぱりわかりません。
「しばらく」とは、少しの間という時間を表していますが、ある程度長くかかるかもしれない不明瞭な意味を持っています。
そこで、使うのであれば、ほんの少しの時間お待ちくださいという意味で、「少々お待ちください」となるのです。

ビジネスで使う言葉のマナーは、相手を思いやることがひとつのポイントになります。
丁寧にすればいいというわけではありませんので、ご苦労様とお疲れさまの違いのように、だれに対して使うのかということを考え、使う必要があるのです。